霧多布温泉ゆうゆ(北海道厚岸郡浜中町)は大自然と暮らす地元の人たちにも愛されています。
北海道には、登別温泉、層雲峡温泉、阿寒湖温泉など全国的にも有名な場所がたくさんありますが、今回ご紹介したいのは地元の人にも愛される、小規模な温泉です。
「霧多布温泉ゆうゆ」は、北海道の東、太平洋に面した浜中町にあります。
日本の最東端、根室市の納沙布岬に行った帰りに車で寄りました。
浜中町の中心部を見下ろす小高い山の上にあって、建物の片側一面が大きな窓になっているので、露天風呂はもちろん、内風呂からも、広い休憩スペースからも太平洋と霧多布湿原の壮大な景色が楽しめます。
ここは、宿泊施設がついておらず日帰り入浴だけなのですが、その分時間を気にせず、自分のペースでゆったりと過ごすことができました。温泉ホテルの日帰り入浴だと、宿泊の人の出入りとともにあわただしい雰囲気になるものですが、ここはとてものんびり、静かで開放的です。
私が着いた時は平日の夕方でしたが、ちょっと心配になるくらい空いていました。
浜でコンブ干した後に、ひとっ風呂あびにきたって感じの地元のおじさんおばさんが、休憩スペースでビールを飲みながら相撲中継を見ていたり、子連れのお母さんが、お風呂には入らずこどもにソフトクリーム(これが絶品!)を食べさせに来ていたり。あとは、何日もかけて北海道をまわっているようなライダーたちもみかけました。
とにかく、館内が広くて明るいので、一人でも、グループでも、私のような旅行者でも、地元の人たちにまざって程よい距離感でリラックスできる温泉だと思います。
お湯は無色透明、ちょっと熱く感じましたが、厳しい道東の冬を思うと、このくらいじゃないと湯ざめしちゃうんじゃないかな?
露天風呂にでると、夏とはいえ空気がひやっとするほど冷たくて、お湯がとってもありがたい!
そこから見えるのが、太平洋と霧多布の町。ちいさな建物ばかりで、浜には漁師さんの番屋や漁船が漁師町の活気を伝えているようでした。
そして、この海からでるミネラルたっぷりの霧が奥の霧多布湿原の方にあがって行って、おいしい牧草を育てるんだそうです。だから浜中町の牛乳はとても品質がよくて、あのハーゲンダッツに卸しているんだそうですよ。
ここの売店で売っている牛乳やソフトクリームも要チェックです。
ちなみに、浜中町はモンキーパンチさんの故郷だそうで、なかなかレアそうなルパン三世グッズも売っていました。ルパンファンには有名な話なのかな?
私は頼みませんでしたが、休憩スペースでは地元のお店からラーメンや寿司の出前もあるみたいです。まあ、霧多布の市街地へ下りて行ってお好きなお店をさがしてもいいですけどね。
海と湿原ときれいな空気、そこに暮らす人たちと共にある、とてもおおらかな雰囲気の温泉でした。
車やバイクで道東の旅をするなら、こんな温泉もおススメです。