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幕が上がる(平田オリザ)感想&書評!ももいろクローバーZ主演での映画化が発表された本作(ネタバレ注意) #小説


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映画公開が待ちきれない!『幕が上がる』平田オリザ

2015年2月公開予定、ももいろクローバーZ主演での映画化が発表された本作。
高校演劇を取り上げた青春小説です。
決してももクロをイメージして書かれたものではないのに、まるでアテ書きのように主要登場人物とももクロメンバーのイメージが重なります。

部長の高橋さおりを中心とした部内の人間模様や、さおり以外の部員同士の関係の変化が自然に描写されていて、部員みんながかわいく思えてきてしょうがない。
北関東の地方都市という設定のなかで、部員それぞれが抱く東京との距離感にもリアルさが感じられます。
みんなとの間に壁を作ってしまう転入生、舞台での挫折、夢に向かう地道な努力と、ももクロの歩んできた道のりと重なるエピソードも多いです。
劇中劇として宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』が上演されます。部員たちと稽古を重ねるにつれ、独自の解釈を提示するに至った「高橋さおり演出『銀河鉄道の夜』」には息を呑むばかりです。
演出家として一歩引いたところから舞台を俯瞰するだけでなく、さおりは日ごろから部員や周りの大人たちのことをよく見ています。
自身も演出家である平田オリザ氏の、優れた観察眼と批評力が投影されたキャラクターなのでしょう。
映画でさおり役を務める、ももクロのリーダーである百田夏菜子にもその素質は窺えます。
ももクロが好きで映画公開前に原作を読みたい!という人はもちろんですが、ももクロに興味のない人もきっとのめり込んで読んでしまう、大人におすすめの青春小説です。