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感想・書評「新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙:支倉凍砂」ネタバレ注意・主人公のコルは,ロレンスがそうであったように,決して万能の力を持つ超人の類ではありません(レビュー)。 #読書


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『新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙』 支倉凍砂 著 :狼の子と聖職者の旅

前シリーズ『狼と香辛料』から続く,新シリーズの第一巻。行商人ロレンスと賢狼ホロの一人娘であるミューリと,聖職者を志す青年コルが旅をしていくお話で,前シリーズにおいての特徴であった経済や政治の要素も健在です。
この物語の大きな魅力の一つは,もちろんミューリとコルのラブロマンスにあるのですが,それ以上に世界や登場人物に厚みをもたらしているのは,この世の「ままならなさ」をきちんと書いてあるところだと思います。
本作における主人公のコルは,ロレンスがそうであったように,決して万能の力を持つ超人の類ではありません。彼は自らが信じるものに対して誠実に生きようとしますが,教義の矛盾や教会の腐敗に幾度も悩まされます。そして大きな波乱に巻き込まれても,その中で主役を張るような立ち回りは基本的にはしないのです。
だからこそ,特別な力を有さない者がどのように行動し,信念を貫くのかというテーマが活きてくるのでしょう。
この世にはなにか心から信じられるものがある,とコルは言います。ままならない世の中だからこそ,希望を愚直なまでに信じる彼の姿勢は輝きを持つのだと思います。
これからミューリとコルがどのような旅路を歩んでいくか,今から楽しみです。

ありがとう寄稿。

河野悦子(コーエツ)は、おしゃれが大好きなOL。念願かなって、憧れのファッション誌を出版している会社に転職したものの、配属先は校閲部だった・・・。いつかファッション雑誌の編集部に異動になることを夢見て、校閲の仕事に取り組む。

最終回と結末の予想&感想ネタバレ注意「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」続編があるなら?ハッピーエンド。ラストシーンは、会社。悦子は、出版社で打ち合わせのある幸人と仲良く。 - ナカノ実験室