ぼくは明日、昨日のきみとデートする 七月隆文
少々購入が遅くなったような気がしますが、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を購入しました。映画館のCMで予告を見てから気になっていたのですが中々本屋へ行く機会がなく、やっと手元へ置くことができて嬉しいです。
始めは純粋で幸せな初々しいカップルの物語でしたが、ページをめくっていくにつれてどんどんと切なくなりました。一読しただけでは理解しにくい世界観でしたが、ジワジワと切なさが襲って来ます。最初は主人公である高寿君に、二回目からはヒロイン、愛美ちゃんに感情移入せずにはいられませんでした。物語を通して成長していく高寿くんの姿を読者である私達は見ていけるけれど、一方愛美ちゃんはどうかと考えると胸が詰まります。
何処にでもいそうな可愛らしいカップルで、羨ましいくらいお似合いの二人なのに上手くいかない様に、もどかしく思わされました。二人の視点でそれぞれ物語を読み直さずにはいられない作品です。とても美しい恋物語でした。