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ギレルモ・デル・トロがアカデミー賞を四冠、胸に秘めたモンスターへの思い【気になるニュース2018年】


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3月4日に行われた第90回アカデミー賞で作品賞、監督賞、美術賞、作曲賞で4冠を制覇したギレルモ・デル・トロ監督ですが、その裏では様々な秘話がありました。
今回受賞した作品『シェイプ・オブ・ウォーター』は半魚人と人間の女性が織りなすラブストーリーですが、その基盤となったのが『大アマゾンの半魚人』(1954年)と監督自身のモンスターへの愛情でした。モンスター映画で出る怪物達のほとんどは倒されたり悲惨な死を迎えたりしますが、デルトロ監督はそんな怪物達に慈しみを感じていたのです。モンスターというのは恐ろしくもあり、ユニークで愛しい存在でもあります。『大アマゾンの半魚人』の半魚人は人間に恋するものの最後には殺されてしまいます。ですがその映画を見た幼き日のデルトロ監督はその半魚人に幸せになってもらいたかったのです。その願いをありったけ込めた映画が『シェイプ・オブ・ウォーター』と言えるでしょう。
さらに現代はデルトロ監督のようにモンスターと異種交流または異種恋愛ストーリーを好むことを明示する人達も少なくありません。時代がやっとデルトロ監督やモンスター達に寄り添う準備が出来たのだと感じました。怪物は怪物らしくという風潮は終わりを迎え、自由な作風を受け入れられる世の中になることを願っています。