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箱男・安倍公房/感想&書評!なるための箱の作り方、必要な物が書かれていた(ネタバレ注意) #小説


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【箱男】【安倍公房】箱を作りたくなる一冊。

古本屋で出会い、タイトルが気になり手にとった。 
冒頭部分で、まず、箱男になるための箱の作り方、必要な物が書かれていた。 
ぐいぐいと引き込まれる、異質な世界観に魅せられ購入した。 
安部公房はシュルレアリスムな小説の世界観で有名だそうで。 
そんなことは知らずに購入したわけですが。

しかし、これから読む方のためにあまりオチやなんかを書いてしまうことのないようにしたい。 
なんというか一度読むくらいでは理解し難いかもしれない。 
箱男そのものはこの現実世界に、あなたの知らないうちに存在しているのである。 
もはやそれすら疑うことなく、箱男が存在する世界に入っていく。 
自分自身、この小説を読むにあたって、箱に入るべきなのではないかと思ってしまう。 
中盤までは主人公「私」というものが確実に存在しているはずなのだが、物語が進んでいくに連れてどんどんと視線が、一人称が入れ替わり、意味を持たなくなっていく。 
私としては、冒頭部分のようなシュールさをシュールではなく淡々と描くような距離感が好きであったので、登場人物たちの人間らしさというか人間臭さが色濃くなり、物語が転がり出す時点で少しつまらなくなってしまったのだが。 
若干、作者の筆が走り過ぎてしまった感もある。 
私が作者のリズムの波に乗り遅れたのかもしれない。 
なんの予定もない週末、毎日の通勤に疲れたサラリーマンの方に覗いて頂きたい世界です。