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キクりんと肉子ちゃんは貧乏な暮らしをしていて…感想&書評「漁港の肉子ちゃん(西加奈子)」(ネタバレ注意)感想レビュー。 #Novel


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漁港の肉子ちゃん(西加奈子)、いろいろなざわめきが聞こえてくる

久しぶりにもう一度読みたい、絶対手元に置いておきたい本を読んだ。
それが、『漁港の肉子ちゃn』という作品。
西加奈子の作品はほかにも読んだことあるけれど、これが今のところピカイチで面白い。
主人公はキクりんと呼ばれる女の子と、その母親である肉子ちゃん。肉子ちゃんはみんなに肉子ちゃんと呼ばれている。
物語は一貫してキクりんの支店で描かれる。キクりんと肉子ちゃんは貧乏な暮らしをしていて、今は肉子ちゃんは焼肉屋さんに住み込みで働いていて、キクりんはそこから学校に通っている。
キクりんは、肉子ちゃんとみんなに慕われるお母さんが、少し、恥ずかしい。
すごく太っているし、いつも底抜けに明るいけどルーズだし、よく笑うけれどたまにみっともないし。
キクりん自身はとても美人な女の子で、肉子ちゃんと全く似ていない。
キクりんと肉子ちゃんの関係性は物語の最後で分かってくるのだが、キクりんのクールで冷静な視点を通して描かれる肉子ちゃんとの日常生活が、なんともゆるく笑えるし、時たま心がほっこりするのだ。
これもすべて、肉子ちゃんがどうしても憎めないキャラクターだから。
キクりんがちょっと恥ずかしいけれど憎めない母、肉子ちゃんとの生活をつづっている作品というだけなら、ここまで引き込まれないのかもしれない。
その世界設定の合間に、西加奈子の独特の言葉のセンスが感覚が入ってくるのだ。
たとえば、キクりんはモノの声、ざわめきが聞こえる。
誰か人間の心の声も聞こえる。
当たり前のように物語では海が話しているし、時計がしゃべりかけてくる。
常に肉子ちゃんがいなくてもいろいろなざわめきとキクりんは会話をしている。
キクりんはそれを当然のこととして書いている。
そしてその舞台に漂う、人間臭い、生臭い、香り。
漁港というのもあり、焼肉という生肉を扱うお店が出てくるのもあるのかもしれない。
湿気た、生々しいにおいが肉子ちゃんやキクりんの会話や描写風景で読者に流れてくるのだ。
でも、そこまで気分が悪くならないのは、肉子ちゃんのとびきりの正直さ、明るさ、真面目さ、であり、キクりんの、子どもの純粋さ、不安定さ、正直さ、大人びたクールさ、にあるのだと思う。
最後の一文まで読み終わったとき、必ず、肉子ちゃんもキクりんのことも、愛さずにはいられなくなっている。
そんな作品だ。
私は読書する癖ももともとありませんでしたし、むしろ苦手な部類でしたが本当にこの本は簡単に読むことができました。

習慣作りだけでなく読書をすることの大切さや学ぶことが大切なんだという大きな気付きを与えてくれました。
3日坊主の自分にはピッタリな本でした。

読書が苦手という人や3日坊主という人にはおススメの1冊になっていると思いますので興味がある方はぜひ読んでみてください。

ありがとう寄稿。

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