「君に届け」17巻 椎名軽穂・著
この17巻は、まるごと一冊クリスマス一色の巻でした。
風早くんと爽子が付き合い始めてから初のクリスマスですが、去年のリベンジの意味合いも込めてクラスみんなでのパーティーに出席することになります。進んで幹事を引き受けた風早くんは、細々したことに気を遣いながら一生懸命に立ち働いて、本当にえらいなぁと感心します。
そして、プレゼント交換の場面で、密かに龍のために選んだものを龍に当ててほしくて暴走してしまった千鶴の言動にはびっくりしました。でも、結果的にリストバンドが無事に龍の腕におさまって良かったですね。龍が千鶴のために花を用意していたのにはさらに驚きましたが、すごく素敵でした。
一方、もう登場しないと思っていた茂木くんがひょっこり現れて、あやねとの事の顛末をケントに語ります。いつもはヘラヘラした印象のケントが、あんなに怒って茂木くんを殴ったのは、それだけ本気であやねを想っている証拠だなと感じました。ピン先生のなにげに鋭い観察眼には、ハッとさせられました。