私の初恋は、小学校4年生の頃。相手はクラスのムードメーカー的な存在のやんちゃな男の子でした。
男女何人かで遊ぶ中に必ずいたその男の子のことを、はじめは特に意識もしていませんでした。
ある日、数人のクラスメイトから声を掛けられ、「今日の放課後ちょっと残って」と言われます。
何かあるのかな?と深く考えもせず教室に戻ると、そこには例の男の子が。
子供ながらになんだか嫌な予感がし逃げようとすると、背後からその男の子が近づきます。
そして、背中がゾクっとしたかと思うとその男の子は教室の外に走り去っていきました。
男の子がいなくなり、背中のあたりを確認すると、服の中から小さく折られた手紙が見つかります。
周りにいたクラスメイトから隠すように広げてみると、中からひと言。
すきです。
そう書いてありました。
小学生なので、当時は付き合うなどの展開もなく、その後はお互いなんだか意識した相手のまま卒業を迎えました。
今思えば、あのたった一言の手紙を開いた瞬間に、私の初恋がはじまっていたような気がします。
手紙を渡す際にクラスメイトに協力を仰いだおかげで、その後もからかわれることが多数あったのだけが今でも恥ずかしい思い出です。