料理ブロガーの山本ゆりさんのエッセイ集第2弾です。
第1弾が予想していた以上に面白かったので、この2冊目は期待を胸に手に取りました。分厚くてたくさんの章があるので、とても読みごたえがある一冊となっています。
デコルテ部分にできたケロイドを治療する話を、何章にも分けて連続ドラマのシナリオ仕立てにしているのがすごいです。プロの脚本家やエッセイストも、この文章力と絶妙な観察眼を見たら戦々恐々としてしまうのではないでしょうか。ピンチを笑いに変換している姿勢がとてもよくて、その明るさを自分も見習いたいものだと感じました。
食べ物を口に入れ続けるスイッチがあるという取るに足らないような話に笑い、一方で人生の葛藤について語ったエピソードは胸に沁みます。専業主婦と兼業主婦はどちらが大変か、というくだらない論争を一喝していたのは爽快でした。自分のちっぽけな悩みは結局ないものねだりをしているだけなんだなぁと思い知らされ、もう少し今の自分に自信をもって日々を過ごしていきたいなという気持ちになりました。