小学校、中学校と思い続けた少年がいました。私の初恋です。クラスで一番格好良く、運動神経も良く、密かに好きだったその子と、小学5年生の時に学級委員長に男女ふたりで選ばれました。
学級会では学級委員が黒板の前に立ち、司会進行をしなければなりません。私にとっては最悪の事態でした。クラス皆の面前で好きな人と上手く遣り取りしながら、議題についての話し合いを進行することは、非常事態のように感じました。どきどきが終始止まらず、落ち着いて進行などできるはずも無く、後になって落ち込みました。
片思いだとばかり思っていた彼から、後にラブレターをもらったことがあります。手紙には、学校のプールの裏で午後4時半に待っていると書かれていました。あの時勇気を出して行っていたなら、と考えたこともあります。