読書感想
綾辻行人さんの、水車館の殺人。また騙されたー! 綾辻行人先生の処女作、十角館の殺人を読んで驚愕のトリックに騙され、次こそ騙されないぞと館シリーズの第二作目、水車館の殺人を読み終えました。また騙されたー! 伏線はどこだろう、犯人はやはりこのひ…
あやぶだ食堂 杏耶(著)絵がリアルで飯テロのレベルです。 ツイッターやインスタグラムなどから口コミで人気が広まり、最終的には本が出版されるまで昇り詰める方が時折おります。
「人間そっくり」 安倍公房 安倍公房の作品の中でも特に私が好きなのはこの「人間そっくり」という小説なのですが、この小説のストーリーを簡単にご説明いたしますと、ある男の家に火星人を自称する男が訪ねてきます。しかし、この訪ねてきた男は火星人とは…
洗えば使える泥名言 西原ワールド全開です 西原理恵子さんの「洗えば使える泥名言」と言う本を手にとってみました。ここで言う「名言」は決して、著名な成功者や偉人によって語られたものではなく、例えば、同業者であったりとか、子供であったりとかそのへ…
ブリジット・ジョーンズの日記 恋に仕事にSNSにてんやわんやな12か月(上)亀井よし子=訳 3年前の秋、英語の原作本をロンドンの知人に送ってもらい読んだ時から、このシリーズを担当されている亀井先よし子先生の訳をずっと待ち続けていた一人です。
森博嗣『孤独の価値』: ぼっちでも気にすることはない、と自分に言い聞かせる。 少し昔の新書(2014年11月発行)ですが、私の好きな作家であるということ、この作家が以前から「静かに暮らしたい」と言っていたことを思い出したということ、そして古本屋で見か…
司馬遼太郎『燃えよ剣』の土方さんが格好良くてたまらない! 私が直近1ヶ月以内に買った本は、司馬遼太郎の『燃えよ剣』上下巻です。 土方歳三を主人公に幕末という激動の時代を描いたこの作品を、私は高校生の頃に一度、図書館で借りて読んだことがありま…
『行動する仏教』(阿満利麿):凡夫の実践こそ希望 日本の仏教が葬式仏教と揶揄されてだいぶ時間が経ちました。しかし、今でも仏教=葬式仏教のイメージはなくならず、むしろこのイメージが強化されているような感じがします。この本では苦しみを取り除く行…
「マシュマロ・ナイン」 横関大・著 主人公の小尾は元プロ野球選手でしたが、身に覚えのないドーピング疑惑によって球界を去った過去がありました。その後離婚して妻子とも別れた小尾は、高校の体育の教師として働くようになるのですが、突然校長から呼び出…
知らないと損する池上彰のお金の学校/池上彰 入り口としてぴったり この本はテレビでお馴染みのあの池上彰さんによって書かれた本です。お金に関するあらゆる事が分かりやすく解説されているため、経済難しそうだなぁ、でもそろそろちゃんと学び始めたいなぁ…
『新約聖書を知っていますか』(阿刀田高):初心者のための新約聖書入門 クリスマスをはじめとして、日本の文化にキリスト教が影響を与えていることは誰もが認めることでしょう。しかし、キリスト教の聖典である新約聖書を読んだことがある人はほとんどいな…
乙一の「暗いところで待ち合わせ」はいい意味で裏切られました。 乙一といえば、私の中ではグロかったり怖かったりのイメージが強くありました。 この作品を手に取ったときも、表紙の雰囲気や題名からまたそのような作品なのだろうなと思っていました。 しか…
妖怪王特別増刊 怪異見聞録 青梅百鬼夜行 編集・山口敏太郎 青梅にある昭和レトロ商品博物館で入手しました。 青梅発祥の雪女伝説や、各地の妖怪伝説などを紹介しており民話や歴史好きな方はとても楽しめる一冊となっております。
流れ星が消えないうちに 橋本紡 最初から最後まで「切ない」恋愛小説でした。 奈緒子と巧君の間に常に居続ける加地君。奈緒子にとっては突然の事故で失った恋人で絶対に忘れられない存在であり、巧君にとっては最高の友人だった存在。加地君という一人の人物…
東京會舘とわたし(下)新館 辻村深月 「東京會舘」という歴史ある建物のことを、この本を読むまで知りませんでした。しかし、読み終わった今では、建て替えの終わった新本館を、自分なりの何か特別な日にゆっくり訪れたい。そしてレストランで由緒あるお料…
苦手な人が気にならなくなる本 山崎洋実 いろいろ納得できました。 私は人の心理などをするのが好きで、人付き合いの本などを何冊か読んでいます。 この本は人はそれぞれ無意識に自分のパターンで生活し、行動していることが書かれていて「何でこの人はこう…
〈刑務所〉で盲導犬を育てる (岩波ジュニア新書) 大塚 敦子 (著) 岩波のジュニア新書なので正直。本当にこんなあっさりした本や内容でいいのかなぁ、と。普通の新書になれているひとだったら物足りないでしょう。 実際盲導犬が必要かどうか、という意味合い…
「この世に命をさずかりもうして」:酒井 雄哉(さかい ゆうさい)/「いま」を生きていくことの大切さ 著者の酒井氏は、天台宗大阿闍梨で2013年9月に亡くなられていらっしゃるのですが、実は隠れたベストセラーでつい最近新聞で取り上げられました。 新聞で…
東京すみっこごはん 成田名璃子 誰かとご飯が食べたくなる 書店でたまたま気になったタイトル。タイトルと表紙だけで購入してしまった。『東京すみっこごはん』というタイトルから読む前には、お一人様でごはんを食べているストーリーだろうと思っていた。悲…
川村元気「世界から猫が消えたなら」を読んで泣きました 前々から、本屋さんで見かけて気になっていた本の1冊に、川村元気「世界から猫が消えたなら」があります。 表紙に可愛い猫の写真が使用されているから、猫好きの私にとっては見逃すことができない本…
ボビーだと思います ボビーオロゴン著 彼が日本へ来てからのことが楽しく読めました ボビーオロゴンというとまあ失礼な言い方ですが、バカばっかやって、ふざけてるイメージがやっぱり強いですね。テレビでいつもそんな姿だからですが。でも彼だって表面はあ…
いま隣にいる君へ、ずっと一緒にいてくれませんか Shin5 うらやましいなー このShin5さんが書いた本は、もともとTwitterで有名になったことから本を出す事になったみたいです。この本は実話でShin5さんの家族のお話や奥さんとの出会いなど書かれています。ま…
「オールドテロリスト」村上龍 絶望的だが高揚する! 暗く絶望的なのに高揚する、もっとも弱い者が世界を変えるみたいな気分になる。この人が持つ根源的なテーマは何処から来ているんでしょう。 物語の語り手であるジャーナリストは「希望の国のエクソダス」…
火花:又吉直樹:さすが芥川龍之介賞受賞作。非常に読みやすい文章でお笑い芸人のポリシーが伝わってきます さんざんテレビで取り上げられていたときには、読む気が起きなかったのに、たまたま立ち寄った古本屋で見つけて購入してみました。 読んでみて、ビッ…
漁港の肉子ちゃん(西加奈子)、いろいろなざわめきが聞こえてくる 久しぶりにもう一度読みたい、絶対手元に置いておきたい本を読んだ。 それが、『漁港の肉子ちゃn』という作品。 西加奈子の作品はほかにも読んだことあるけれど、これが今のところピカイチ…
『灯台守の話』(ジャネット・ウィンターソン):仕事に生きるな、愛に生きろ。 日本の小説のほとんどが働く人をテーマにして、仕事・恋・家族の関係に悩む様子を描くようになりました。しかし、そんな内容は現実世界で私達が直面している出来事ですから、わざ…
『友がみな我よりえらく見える日は』(上原隆):これがノンフィクションだ 生きていると「自分の人生は人より劣っているのではないか」と疑問に思うことがあります。収入や地位やワークライフバランスなど、色々なことで、人は自分の人生を測りたがるものです。
佐藤多佳子『サマータイム』はピアノをめぐる短編集 事故で片腕を亡くし、同時に父親を亡くした少年、広一を中心にした連作短編集です。 特別何か起こるような話ではないのですが、何気ない日常から感情が変化していく感じが美しかったです。誰かが悪いわけ…
それでも僕は夢を見る 著者 水野 敬也 画 鉄拳 家族関係や仕事、恋愛など何もかもがうまく行かずに落ち込んでいた時に出会ったのがこの一冊です。 イラストはパラパラ漫画でお馴染みの、お笑い芸人である鉄拳が描いたものなので割と馴染みやすく親近感がわき…
高野史緒『カント・アンジェリコ』 官能に満ちた声楽SF 高野史緒の作品は、いつも一風変わっている。たとえばフランス革命の時代に、たとえばマーラーの時代に、いきなりロボットを、テレビを持ち込んでくるのだ。本書もそんな中の一つ、電気の存在する、ル…